日本の現況
日本では、1980年代に始まった薬物乱用防止「ダメ。ゼッタイ。」普及活動により、大麻を含む違法薬物に対して、社会全体が否定的な見方を強く保持している。その結果、大麻は覚せい剤、コカイン、ヘロインなど他の薬物(ハードドラッグ)と同様に有害だと認識され、ほとんどの消費者が大麻を敬遠している。
“世界的にも、消費者の多くが、大麻にはネガティブなイメージがあると回答している。なかでも大麻に対して最も否定的だったのは日本で、41%の消費者が大麻は非合法であるべきだと回答した。次に割合が高かったのはブラジルの15%とフランスの14%だった”
出所:ユーロモニターインターナショナル「ボイス・オブ・ザ・コンシューマー:カンナビスサーベイ」2022年8月実施 (n=23,113)
- それにもかかわらず、大麻取締法により逮捕された犯罪者の数は、近年、特に若い世代の間で増加を続けており、その約8割が10代から30代である。
- 大麻に対する否定的なイメージが強いことで、多くの消費者がCBDに対しても良いイメージを抱いていない。合法なCBD製品でさえ日本では、アーリーアダプターのみが使用経験を有するに留まっている。2023年、政府は大麻の規制を見直し大麻取締法を改正したものの、CBDに対する否定的なレベルが高い理由の一つには、 多くの消費者が最新の規制内容を正しく理解していないことが挙げられる。また、あたかも大麻の使用が解禁されたと消費者と誤解させるような間違った見出しも散見された。